平成13年12月に第4回の調査を実施、昨年12月に調査報告書が作成され、厚生補導の参考とするための学内資料として関係教職員及び各部局に配布しました。
調査対象は学部学生40%、大学院学生は修士課程60%、博士課程100%を学部?研究科等の窓口において学生に調査票を手渡し配付し、記入後配付窓口で回収し調査を実施しました。回答者数(%)は学部学生1,248名(12%)、大学院学生修士課程910名(29%)、博士課程538名(26%)、回答総数2,696名で、前回調査より約700名多い学生から協力を得ることが出来ました。
多忙中のところ御協力を頂いた学生諸君及び窓口で配付してくださった職員の方々に対してこの場をお借りして御礼を申上げます。
なお、今回お届けする学生協だよりは、第4回学生生活実態調査報告書のダイジェスト版として編集しておりますので、収載されていない調査項目については各部局の窓口や図書館等で本調査報告書を閲覧していただき、各人のお立場で役立てていただければ幸いです。
東北大学学生生活実態調査委員会
I 学部学生編 |
1 | 家 | 族の所在地 | |
2 | 家 | 族数 | |
3 | 家 | 計支持者 | |
支持者 | |||
職業 | |||
年収 |
1 | 住居の種別 | |
2 | 部屋の広さ | |
3 | 住居の満足度 | |
4 | 学生寮の入寮 | |
5 | 入寮希望の理由 | |
6 | 入寮希望しない理由 | |
7 | 学生寮の設備形態 | |
8 | 学生の居住スペース |
1 | 通学方法 | |
2 | 通学の便利性 | |
3 | 通学の不便感 | |
4 | 通学時間 |
1 | 朝食の摂取度 | |
2 | 朝食を食べない理由 | |
3 | 食事の摂取場所 | |
4 | 学内食堂の利用状況 | |
5 | 学内食堂に対する感想 | |
6 | 学内食堂の改善すべき点 |
1 | 1ヶ月の収入 | |
2 | 1ヶ月の支出について | |
3 | 収支面からの生活状況 |
1 | アルバイトの有無 | |
2 | アルバイトの種類 | |
3 | アルバイト収入の使い道 |
1 | 授業料免除制度の周知度 | |
2 | 授業料免除制度への希望 | |
3 | 日本育英会奨学金を受給しない理由 | |
4 | 日本育英会への希望 |
1 | サークルへの加入状況 | |
2 | サークルへ加入した動機 | |
3 | サークルへ加入しない理由 | |
4 | サークル活動の必要性 | |
5 | サークル活動の感想 | |
6 | サークル活動で得たもの | |
7 | サークル活動と学業との関係 | |
8 | サークル活動に費やす時間 | |
9 | 課外活動施設への希望 |
1 | 健康状態 | |
2 | 起床時間 | |
3 | 就寝時間 | |
4 | 病気やケガの状況 | |
5 | 交通事故の発生場所 | |
6 | ケガの発生場所 | |
7 | 学生相談所の利用度 | |
8 | 現在の悩み | |
9 | 悩みの相談相手 | |
10 | 自殺について |
1 | 一番充実しているとき | |
2 | 大学生活の満足度 | |
3 | 教官との接触 | |
4 | 教官に期待すること | |
5 | 窓口等の事務に期待すること | |
6 | パソコンの保有 | |
7 | 図書館の利用目的 | |
8 | 図書館の利用時間 | |
9 | 図書館に対する満足度 | |
10 | 図書館に対する改善希望 | |
11 | 海外留学への希望 | |
12 | 留学の目的 | |
13 | 留学の準備 | |
14 | 留学の障害 | |
15 | 留学したい地域 | |
16 | 学生交流協定に基づく留学生制度の周知度 | |
17 | 国際交流への関心 | |
18 | 交流したい外国人 | |
19 | 国際交流の形 | |
20 | 国際交流の経験 | |
21 | ボランティア活動の経験 | |
22 | ボランティア活動の内容 | |
23 | 大学祭への関心 | |
24 | 大学祭の意義 | |
25 | 休日の過ごし方 | |
26 | 一気飲みの経験 | |
27 | セクハラ相談窓口の周知度 | |
28 | セクハラを受けた経験 | |
29 | セクハラを受けた相手 | |
30 | セクハラへの対応 | |
31 | セクハラの影響 | |
32 | セクハラにあたる言動の経験 |
1 | 卒業後の進路 | |
2 | 就職支援への希望 | |
3 | 職業の選択 | |
4 | 就職に当たって重視すること |
II 大学院学生編 |
1 | 家 | 族の所在地 | |
2 | 家 | 族数 | |
3 | 生 | 計を共にしている配偶者?子供 | |
4 | 家 | 計支持者 | |
支持者 | |||
職業 | |||
年収 |
1 | 住居の種別 | |
2 | 部屋の広さ | |
3 | 住居の満足度 | |
4 | 学生寮の入寮 | |
5 | 入寮希望の主な理由 | |
6 | 入寮希望しない主な理由 | |
7 | 学生寮の設備形態 | |
8 | 学生寮の居住スペース |
1 | 通学方法 | |
2 | 通学の便利性 | |
3 | 通学の不便感 | |
4 | 通学時間 |
1 | 朝食の摂取度 | |
2 | 朝食を食べない理由 | |
3 | 食事の摂取場所 | |
4 | 学内食堂の利用状況 | |
5 | 学内食堂に対する感想 | |
6 | 学内食堂の改善すべき点 |
1 | 1ヶ月の収入 | |
2 | 1ヶ月の支出について | |
3 | 収支面から生活状況 |
1 | アルバイトの有無 | |
2 | アルバイトの種類 | |
3 | アルバイト収入の使い道 |
1 | 健康状態 | |
2 | 起床時間 | |
3 | 就寝時間 | |
4 | 病気やケガ | |
5 | 交通事故の発生場所 | |
6 | ケガの発生場所 | |
7 | 学生相談所の利用度 | |
8 | 現在の悩み | |
9 | 悩みの相談相手 | |
10 | 自殺について |
1 | 一番充実しているとき | |
2 | 大学生活の満足度 | |
3 | 教官との接触 | |
4 | 教官に期待すること | |
5 | 窓口等の事務に期待すること | |
6 | パソコンの保有 | |
7 | 図書館の利用目的 | |
8 | 図書館の利用時間 | |
9 | 図書館に対する満足度 | |
10 | 図書館に対する改善希望 | |
11 | 海外留学への希望 | |
12 | 留学の目的 | |
13 | 留学の準備 | |
14 | 留学の障害 | |
15 | 留学したい地域 | |
16 | 学生交流協定に基づく留学生制度の周知度 | |
17 | 国際交流への関心 | |
18 | 交流したい外国人 | |
19 | 国際交流の形 | |
20 | 国際交流の経験 | |
21 | ボランティア活動の経験 | |
22 | ボランティア活動の内容 | |
23 | 休日の過ごし方 | |
24 | オープンキャンパスへの協力 | |
25 | 修士?博士論文の研究場所 | |
26 | 実験室以外の研究活動の場所 | |
27 | 気分転換の場所 | |
28 | 研究活動の時間 | |
29 | 大学に登校する日数 | |
30 | 他大学の大学院生との交流場所 | |
31 | 先輩、後輩への満足度 | |
32 | 留学生との会話 | |
33 | セクハラ相談窓口の周知度 | |
34 | セクハラを受けた経験 | |
35 | セクハラを受けた相手 | |
36 | セクハラへの対応 | |
37 | セクハラの影響 | |
38 | セクハラにあたる言動の経験 |
1 | 修士?博士論文の研究テーマ | |
2 | 研究の形態 | |
3 | 指導教官に対する満足度 | |
4 | 指導教官以外の相談相手 | |
5 | 博士課程の研究期間 | |
6 | 研究活動経費 | |
7 | 研究助成金及び奨学金 | |
8 | 援助経費の必要金額 | |
9 | TAやRAの採用 | |
10 | TRやRAへの応募 | |
11 | TAやRAへ応募しない理由 | |
12 | TAの仕事の負担 | |
13 | RAの仕事の負担 |
1 | 卒業した大学 | |
2 | 希望した理由 | |
3 | 第何志望 | |
4 | 修了後の進路状況 | |
5 | 博士後期課程へ進学しない理由 | |
6 | 就職支援への希望 | |
7 | 修了後の職業の選択 | |
8 | 大学教員への応募 | |
9 | 就職に当たって重視すること | |
10 | 就職希望地 | |
11 | 進路の見通し |
III その他 |
自由記述の具体例
各質問の具体例
家庭状況については、家族の所在地、家族数、家計支持者について尋ねました。
家族の所在地を出身地と見なせば、41%を超える学生が東北6県出身者である。これは、東北大学が東北地方の基幹大学であることを裏づける数値と言えるが、その一方で、およそ25%の学生が首都圏出身者であり、仙台から遠距離にある中部地方以西出身の学生が30%にのぼることは、東北大学が全国から集まる日本有数の総合大学であることを裏づける数値と言える。
家計支持者は、平成7年の調査では、父95%、母4.3%であったのが、今回調査では、父92.2%、母6.3%と母の比率が高くなっており、年収では400万円未満の層が明らかに増加傾向にあり、最近の経済状況と無関係とは言えない。
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住居については、住居の種別、部屋の広さ、住居の満足度等について尋ねました。
住居の種別では、77.2%の学生が「アパート?学生ハイツ?マンション」に住んでいて、平成7年の調査と比べると、「アパート?学生ハイツ?マンション」は増加し、「学生寮」、「下宿?間借り」は減少している。
自宅通学者以外で学生寮への入寮については、「入寮を希望しない」が大多数であるが、東北大学に入学した学生の家計支持者の年収を見ると、400万円以下が19.6%であることから、経済的に余裕のない学生が多いと考えられることから、現在の学生寮の定員枠は維持する必要がある。その一方で、入寮を希望しない理由として、「規制?制約が多い」(25.7%)、「集団生活が苦手」(17.6%)、「部屋が狭い」(11.4%)などが挙げられており、より多くの学生にとつて魅力的な学生寮のあり方が模索されてしかるべきであろう。
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回答結果は例年の調査と類似の傾向を示している。まず、男女の間にははっきりした傾向の違いが認められる。女子に徒歩、自転車が多く、バイク、自家用車の利用は少ない。男子はバイク、自転車の利用が多い。バス、JR等の利用は男女間に差はほとんどない。
通学に不便さを感じている者は、男女、学年にかかわらず「とても不便」が2割をしめる。これに「少し不便」を足すと6~7割に達する。「とても便利」と回答しているのは1割程度だから、通学の不便さは大半の学生にとって共通した問題といえる。
通学の不便さに不満が高いが、通学時間でみると学生の約8割は「30分以内」に収まっている。「1時間以内」にまで広げれば9割はその範囲にはいる。通学手段は便利とはいえないが、首都圏などに比べればそれほど多くの時間を費やしているわけではない。ただし、1時間以上を費やしている学生が、女子7%弱、男子で3%強いるのは無視できない。
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食事については、朝食の摂取度、朝食を食べない理由、食事の摂取場所、学内食堂の利用状況等について尋ねました。
朝食の規則的な摂取については男女差が大きい。女子は6~7割が毎朝食べているのに対し、男子では4割台にとどまっている。自宅通学かそれ以外かで多少違いはみとめられるが、それはあまり大きな違いではない。しかし男子も週2、3回の欠食組を足せば、女子並みに6~7割台の者が朝食を摂っている。ただし、男子も女子も朝食をほとんど摂らないと回答したものが2割以上いる。自宅通学者の場合は男女ともに毎朝規則正しく朝食を摂る者が多いが、過去2ヶ年の調査と比べてみると、今回の調査では朝食を摂らない者が男子で倍以上に、女子ではほとんどゼロの状態から2割近く増えている。
学生たちはどこで食事をしているのか。食事の場所は、<朝>は自宅で朝食か、下宿?アパートで自炊する者が大半である。男子では学内、学外の食堂を利用する者も少なくない。
<昼>は男女とも学内の食堂、売店を利用するものが多く、女子で8割余り、男子では9割に達する。女子は売店を利用する者が多いことと弁当持参組が1割程度いることが特徴である。<夜>は朝方に近いが、多少の違いは学内食堂を利用するものもかなりいることであろう。
学内食堂への感想は過半数が「普通」、3割余りが「良い」、「悪い」は1割である。満足度は高いとはいえないが、低いともいえない。ただし、過去の調査と比べると評価は確実に下がっている。男女合計のデータで比べると前回の調査では「良い(非常に良い+良い)」が38%、前々回が45%であった。今回は32%に下がっている。
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収入?支出については、1ヶ月の支出や収入、収支面からの生活状況について尋ねました。
収入については、90,001円~20万の層が7割を占めており、この層が本学での平均的な収入と言える。
支出では多くの学生が食費や住居費を除いた項目で20,000円以下に支出を抑えて生活をしている。
生活状況では、「余裕がある」「やや余裕がある」と答えた学生は、「やや苦しい」「苦しい」と答えた学生よりも全体で約7%上回っている。これまでの調査と比べると、余裕がないと回答する学生が増えている。
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アルバイトについては、アルバイトの有無、種類、アルバイト収入の使い道について尋ねました。
アルバイトの経験については「現在している」が、全体でも48%いる。男子が45.8%に対し、女子が54.7%で多少上回っている。また、「したことがある」を加えると、全体では9割以上が経験している。
職種については、全体で「家庭教師」、「軽労働」が最も多かった。男女別では、「家庭教師」については女子が男子より多く、そのほかの職種では、大きな差異はない。
アルバイト料の主な使い道は、「娯楽?レジャー費」が最も多く、次いで「衣食住の費用」となっており、最近は「授業料」、「勉学費」等のためにアルバイトする学生は少ない。
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授業料免除?奨学金については、授業料免除制度の周知度、授業料免除制度への希望、日本育英会奨学金を受給しない理由、日本育英会への希望について尋ねました。
授業料免除制度は、10人に1人以上(12.7%)の学生が「知らなかった」と答えており、制度の周知徹底の方法を検討する必要がある。また、過半数(53.7%)の学生が「制限?条件を緩和して欲しい」と希望している。
日本育英会奨学金を受給しない理由として、過半数以上の(67%)学生が「必要としない」、「申請条件に該当しないと思った」、「返還の必要がある」と答えており、現在の日本育英会奨学金に関心を示していない学生も多い。その一方で、過半数(58.1%)の学生が、「返還免除の枠を広げて欲しい」、「利子無しの奨学金にして欲しい」、「制限?条件等を緩和して欲しい」と希望している。
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課外活動については、サークルへの加入状況、加入動機、加入しない理由、サークルに参加しての感想、活動で得たもの、サークル活動と学業の関係、活動に費やす時間等について尋ねました。
過半数(58.6%)の学生が、現在サークル「加入している」が、41.5%の学生は「以前加入していたがやめた」または「加入したことがない」と答え、サークルに加入している学生の数が、前回、前々回の調査に比べ5ポイント減少している。
サークル加入の動機は、「大学生活を楽しみたい」、「友達を得たい」に回答した学生が多かった。一方、加入しない理由として、「時間がない」、「拘束されたくない」を挙げる学生が多い。また、サークル活動で得たものとして、多くの学生が、「友達、交わり、連帯ができた」と答えている。
サークル活動と学業との関係については、18.9%の学生が「学業にプラスとなっている」と答えている。一方、「学業が少し犠牲になっている」、「学業が犠牲になっている」、「学業がかなり犠牲になっていると」答えた学生が過半数近く(47.1%)にのぼる。また、1週間に「5時間以内」サークル活動を行ってる学生が最も多く(56.7%)、25.1%の学生は「10時間以上サークル活動を行っている。前回調査より時間数は少なくなっている。
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健康については、健康状態、起床時刻、就寝時刻、過去1年間の病気やケガの状況、現在の悩み等について尋ねました。
健康状態が「どちらかといえば悪い」及び「不調」の回答率を合わせると全体で14.4%と前回調査より4%の増であった。
過去1年間の病気やケガに関するアンケート結果を各項目ごとの人数を示した。「かぜ」、「歯科疾患」に続き、「その他の外傷」が多かった。交通事故は83人であった。この値は回答者のなかでの値なので大学全体としては数倍に達する可能性がある。今回、これらの交通事故の発生時間帯を「通学や帰宅途中」、「休日などプライベート時間帯」、「その他」に分けて尋ねた。その結果は「通学や帰宅途中」での交通事故が多く、52.7%を占めていた。学部学生の通学手段をみると徒歩やバスに比べバイクや自転車が多く、このことは交通事故発生のリスクを高くしていると思われた。また、「捻挫、骨折」、「火傷」及び「その他の外傷」は計447名で、これらの事故についての発生場所を男女別に「構内」、「構外」、「その他」に分けると、50.3%(178件)が構外で、35%(124件)が体育館、運動場などの構内での発生であった。学生生活の起こりうる種々の事故に対するリスクマネージメントの教育指導のみならず、事故防止のためのキャンパスの環境整備が必要と思われた。
近年、学生相談所の利用数が年々増加しているが、今回も男子で26.5%、女子28.6%の利用した経験があるとの回答があった。現在の悩みについては「将来の進路」、「学業」についてが31.3%、17.2%と多く、次に「自分の性格や能力」、「経済的問題」、「恋愛問題」が多かった。悩み事の相談相手は「同性友人」が40.4%と多く、次が「父」、「母」の両親の23.1%、「異性友人」が18.3%であった。「教師」は0.5%であった。また、「相談する人はいない」と答えた人は7%と前回より多かった。さらに自殺についての質問については自殺を「考えたことはない」が71.6%にとどまり、「実際に自殺を試みた」が1%、「試みなかったが自殺の方法を考えた」、「漠然としていたが自殺を考えた」を含めると13%であった。学生のメンタルに関わる問題の深刻化が示唆された。学生の孤立化を避けるためのメンタルヘルスやカウンセリング体制の更なる充実が必要と思われた。
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大学生活全般については、一番充実しているとき、満足度、教官及び窓口事務に関する事項、図書館に関する事項、海外留学、国際交流に関する事項、セクハラに関する事項等について尋ねました。
一番充実しているときは、「スポーツや趣味に打ち込んでいるとき」、「友人や仲間といるとき」と前回調査と同じく過半数が回答している。また、満足度については、52.9%が「満足している」、15.3%が「不満である」、31.8%が「どちらともいえない」と答えており、前回調査と比べると、概ね満足する学生が増えている。
教官及び窓口事務に関する事項では、教官と話す機会は「よく話をする」「必要な場合は話をする」が42.8%、殆ど話しをしない学生が57.1%と過半数以上を占めて、前回調査より話す機会が増えている。また、教官に期待することは、「わかりやすく教えて欲しい」、「研究者としてよりも、良き教育者であって欲しい」に多くの回答があった。一方、窓口等の事務(職員)に期待することでは、「明るく、親切に」43.9%、「分かりやすく説明して」26.3%と7割以上の学生が答えている。その他と答えた学生(115名)の具体的に期待する記述についてはこの紙面では載せていないが、内容については、窓口の時間帯に対する要望、事務職員への対応の改善などが多かった。
ボランティア活動に関する事項では、「現在している」4.3%、「過去にしたことがある」23.6%で、ボランティアの経験を持った学生は27.9%で、経験のない学生が7割以上いる。今後ボランティアをしてみたいと考えている学生が37.3%いることから、これら学生に対して大学はボランティアに関する情報の提供を行うことも必要と思われた。
大学祭の関心については、「ある」(46.5%)、「ない」(53.5%)の判断は微妙である。前回調査と比べると「ない」と答えた学生が多くなっている。
セクハラに関する調査では、セクハラの関心は前回調査と比べれば確実に高まっている。しかし相談窓口を知らない学生が31.6%いること、学内の相談窓口に相談に訪れたと答えた学生は男子0名、女子でもわずかに1名にすぎない。警察や弁護士の外部の相談窓口に相談した深刻なケースもあり、「できれば抗議したり拒否したかったが我慢した」学生が30人いたことから、今後、学内のサポート体制を強化し広報活動を行う必要がある。
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卒業後の進路及び就職については、卒業後の進路、就職支援への希望、職業の選択、就職に当たって重視することについて尋ねました。
卒業後の進路については、「進学」が全体で5割を超えており、男子では6割近くを占めて、何れも前回調査より漸増傾向にあり、企業の修士指向の影響があるかも知れません。
就職支援については、学生のニーズは多様化しており、このことを考慮し就職支援を行う必要がある。また、職業の選択については、男子で一番多いのが企業等の技術?専門職で、女子は公務員(行政職。専門職)で、就職にあたって重視するのは男子も女子も専門性が一番で、次に安定性であった。就職に関しては前回調査と類似の傾向にある。
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家庭状況については、学部学生に対する調査項目以外に、生計を共にしている配偶者?子供について尋ねました。
配偶者?子供についての調査では、大学院学生の10人に1人は結婚しており、結婚している学生のおよそ半数は「子供あり」と答えており、また「配偶者なし?子供あり」と答えた学生が4人(0.3%)いることは、数では少ないが、大学としては一般学部学生とは異なる学園環境の整備が必要と思われた。
家計支持者は、学部学生と同様父母が圧倒的に多い。しかし、母の比率が若干増え、父の比率が減少傾向にあるようだ。職業については管理的職業27%、専門的技術的職業24.7%と前回調査と変わらない。
家計支持者の年収については、1,000万円未満が全体の8割近くを占めるなか、「200万円未満」と答えた学生は10.1%で、学部学生の場合の5.5%と比べればおよそ2倍の数値である。アルバイトや奨学金で自活する学生の割合が、学部学生よりも大学院学生は、はるかに多い事実を示唆している。
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住居については、学部学生と同じ項目で尋ねました。
この項目においても、75.8%と8割近くが「アパート?学生ハイツ?マンション」に住んでおり、現在の住居には学部学生同様に概ね満足しているようです。
また、自宅通学以外でも学部学生と同じように学生寮の入寮については、「入寮を希望しない」が大多数を占めている。
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通学については、学部学生調査同様、通学方法、通学の便利性、通学の不便感、通学時間について尋ねました。
通学方法は学部学生の場合に比べて自家用車の利用率が増加している。大学院になると自家用車の利用許可がおりやすくなるためである。
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食事については、朝食の摂取度、朝食を食べない理由、食事の摂取場所、学内食堂の利用状況等について尋ねました。
朝食の規則的な摂取については男女差が大きい。学部学生と同様、女子は6割以上がが毎朝食べているが、男子の場合、居住形態により差が大きい。自宅通学者ではその割合は7割近くが規則的に朝食を摂っているのに対し、自宅通学者以外の者ではその割合は3割にとどまっている。それでも週何回かの欠食組も含めれば、学生の6割近くは朝食を摂っている。しかし、学部学生と比べると朝食を「ほとんど摂らない」学生の割合が多くなっている。このことは「第7章健康について」の調査では学生の就寝時間「午前1時から3時」までが7割を占め、日常生活が夜型になっている実態が示されており、学部学生と若干健康状態は良いとはいえ、健康維持には定期的な食事の摂取は欠かせないので、大学は食事の重要性について指導する必要がある。
なぜ、食べないのか。食べない理由を欠食しがちな者、食べない者に限定し尋ねた結果では、やはり格別の理由があるわけではなかった。「時間がない」と回答する学生が多かった。
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収入?支出については、学部学生と同じ項目で尋ねました。
それぞれの項目においては、奨学金を除き占める割合に多少の違いはあれ学部学生と同じことが言える。
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アルバイトについては、学部学生と同じ項目で尋ねました。
アルバイトの種類で「特殊技能?その他」が比較的多いことを除けば、占める割合に多少の違いはあれ学部学生と同じことが言える。
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健康については、学部学生と同じ項目で尋ねました。
それぞれの項目の全体的傾向は学部学生と同じことが言えるが、学部学生より健康管理は良いようだ。
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大学生活全般については、学部学生の項目に大学院学生独自の項目加えて尋ねました。
一番充実しているとき、研究に打ち込んでいる時が全体で26.9%でトップ、次に「スポーツや趣味に打ち込でいるとき」22.5%、「友人や仲間といるとき」17.9%で、前回調査と同類の傾向を示している。また、満足度については、学部学生と同じように満足が過半数で、不満の割合は16.8%とほぼ同じ割合である。
セクハラに関する調査では、学部学生と同様、男女とも、7割の学生は全学或いは学部の相談窓口を知っていると答えており、前回調査より認知度は学部学生と同じように増えている。
セクハラを受けた経験を有している学生は、前回調査で男女94人に対して、今回調査では男女98名で、同じく学部学生より大学院学生が多くなっており、数では2名の増、割合では1.6%の減となっている。このことから、今回調査ではセクハラ被害は若干ではあるが減少したといえる。大学の防止のPR効果がでできていると推測されるところだが、しかし、セクハラを受けたときの対応について「できれば相手に抗議したり拒否したかったが我慢した」学生が3割近くいることは、学部学生と同じく孤立し苦しんでいる学生が多いと思われる。もっと気楽に、また確実に学内相談窓口に相談できるようにするために、どういう対策が考えられるか、今後検討すべき課題である。
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研究活動については院生独自の項目で、論文の研究テーマ、研究の形態、教官に対する満足度等について尋ねました。
論文の研究テーマは、指導教官の助言によるケースが多い。研究形態は、個人研究が多く、指導教官に対する満足度では「満足している」が前回調査では70.7%であったのが、今回調査では36.5%と34ポイントも大幅に下げている。原因については大学院重点化による学生の増加と推察される。
また、TAやRAに関する調査については、「教官に勧められて採用された」37.1%、「応募して採用された」25.9%と合わせて63%が答えている。前回調査でこの項目合わせると55.1%であったので、7.9%の増加となっている。また、「応募したい」が65.5%でTA?RAの関心は高いと言える。
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入学動機?進路?就職希望については、卒業した大学、希望した理由、第何志望等について尋ねました。
入学者のうち、本学卒業者は女子では5割近く、男子では7割以上で、進学の理由は「本学を卒業?修了したから」、「自分の希望した専攻がある」に続いて「研究環境が整っている」が挙げられ、これらを合わせると総計の半数以上です。また、入学者の殆どが第1志望で、修了後の進路は大多数が就職希望で、一番希望が高いのは「企業等の技術?研究職」となっています。最近進みつつある機構改革の動きが関係するのか、大学の教育?研究職や官公庁の研究職を希望する割合が前回に比べて相対的に低下している。希望する職種は男子と女子で特に大きな相違はなかった。職業の選択では、経済不況も影響してか学部学生と同じく「公務員等官公庁志望」が多いが、「大学の教育?研究職」は学部学生の2倍近くになっている。就職支援の充実に関して大学に望むことは、上位3項目は学部のアンケートと同じ結果となっています。
就職に関して重視することとして一番多く回答した項目は、学部学生と同じ「専門性(職種)」と答えている学生が多く、「勤務地」重視の割合は前回調査の半分程度に低下しています。
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