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Discover Tohoku University ?東北大学ってこんな大学?

オープンキャンパス行ってみた 2024 1日目 番外編

東北大学学生広報スタッフの小滝です。

寒い日が続くので、最近はマイボトルに温かい緑茶を入れています。 のど飴も欠かせないです...お気に入りは龍○散です。

7月末、猛暑の中でオープンキャンパスが開催されたのが懐かしいですね。

今回はSCCさん主催の3GeV高輝度放射光施設 NanoTerasu(ナノテラス)見学企画「ナノテラスと考える研究の未来」を、同じく学生広報スタッフの堀川さんとご紹介します。

青葉山新キャンパスの奥に位置する(赤丸部分)

■SCCとは
2024年度から始動した東北大学学習支援センターStudent Community Collegeという学生コミュニティのことで、イベントの企画?運営などを通して多様な学習者同士の交流を図ることを理念としています。

■「ナノテラス」とは
初めに、ナノテラスの概要に関して、同日開催されたNanoTerasuオープンデイに参加した学生広報スタッフの竹中さんが紹介します!

学生広報スタッフの竹中慶香です。
放射光施設と聞くと、物理や工学分野の発展に寄与しそうというイメージをもつ方も多いかもしれませんが、実際はこれらの分野のみならず食品や農業、医療といった幅広い分野への応用が期待されており、実際に研究が進んでいます。
また、放射線管理区域において研究を行う際には放射線業務従事者登録などの手続きが必要になりますが、ナノテラスでは、実験ホールを非放射線管理区域としたことにより、手続きが簡素化され利用者の負担が軽減されていることが大きな特徴の1つです。研究者に限らず、大学生や小中高生、一般の方々がナノテラスで行われている研究を間近で見学又は体験し、科学の魅力?面白さそして奥深さに触れることができる機会が今後ますます増えていったら良いなと思いました。

小滝たちも、ワークショップに先立ちNanoTerasuオープンデイに参加しました!

NanoTerasuオープンデイ(取材:大学院生命科学研究科 修士2年 堀川みなる)

ナノテラス入り口

私は初めてナノテラスに入ったのですが、その内部の大きさに圧倒されました。

ナノテラスの内部には電子を周回させる蓄積リングという設備があり、一周はなんと349メートルもあるそうです!

ナノテラス内部:ここで見えているのは実験ホールのほんの一部分だそう...!

見学ホールでの説明の様子

まずは、量子科学技術研究開発機構(QST)の方々からナノテラスの詳細な仕組みについて教えていただきました。ほぼ光の速度まで加速された電子が円形の蓄積リングを周回することで強い光のビームを照射することができるそうです!

グループワーク(取材:堀川)

NanoTerasuオープンデイに参加して説明を受けた後、グループディスカッションに参加させていただきました。

今回のテーマは「ナノテラスと考える研究の未来」。ナノテラスは今後どのように使用されていくべきなのか、誰がいつどのような目的で使うのか、社会にどのような影響を与えるだろうか、といったナノテラスの未来について深く話し合いました。

4人のメンバーで作業を行ったのですが、理学部物理学科、医学部保健学科、文学部人文社会学科の学生たちと私(生命科学研究科)で構成されるという、専門が全く異なる4人組だったので、ディスカッションしていると非常に多様な意見が出てきて面白かったです。

堀川さんグループの議論の様子

ディスカッションで出た意見をまとめた模造紙

他に参加していた東北大生たちに話を聞いてみると、
「今まで参加してきたのは講義形式のものが多かったので、今回のようなグループディスカッション形式のものは新鮮で楽しかった」
「さまざまなバックグラウンドを持つ方が多く、普段関わることが無い人と話せたのが良かった」
とのことでした。さまざまな企画に積極的に参加していくと新しい発見がいっぱいあって楽しいですよね。

最後に、各グループで成果を発表し合いました

参加した高校生の感想(取材:小滝)

全てのプログラムが終了した後、小滝も2名の高校生に話を聞きました。

仙台市内の男子高校生は、ナノテラスの着工当初からその有用性に注目してきたとのこと。昨年から公開スペースに足を運んだり、仕組みや活用法などを調べたりと、1年間ナノテラスの完成を見守ってきたそうです。

現在は「超伝導技術」に関心があり、構造解析に特化したナノテラスとの密接な関係を感じているそうです。今回、本格稼働後の様子を知って参加者と議論する中で、幅広い分野におけるナノテラスの可能性をより深く知ることができたと話していました。

ある女子高校生は、グループワークが特に楽しかったそうです。

学校ではディベート部に所属しており、普段からディスカッションをしていますが、大学生や社会人の方々と世代を超えて意見交換ができたことが新鮮だったと言います。

同世代ならではの会話の楽しさもあるけれど、人生経験の豊富な高齢の方や、反対に自分よりも年下の子どもたちなど幅広い年代の方たちと話せる場が増えていってほしい、自分も増やしていきたいと話していました。

SCC伊藤さんコメント(取材:小滝)

本プログラムを企画?運営したSCCを代表して、情報科学研究科修士2年の伊藤彰麻さんにお話を聞きました。

―本プログラムを企画した経緯

参加者の方々に「研究」とは何か考え議論してもらいたいと思っていたところ、今年度からナノテラスが正式に運用され始めたので題材にしようと決めました。

見学自体はオープンキャンパス以外の日も可能なので、自分が実際にナノテラスを訪れて感じ考えたことを発表するという付加価値をつけたイベントにしようと思いました。

―学内外の方々に知ってほしいナノテラスの魅力とは

世界最高レベルの光源技術を備えており、産官学連携を促進させ、基礎から応用研究を通じて、社会的価値の創造までを見据えていることだと思います。多様な研究環境が整備されており、多岐にわたる分野の実験を同時に行えるため、その意味でも幅広い応用に向けた実験環境があるとも感じています。

東北大学は「研究第一」の理念を掲げているので、ナノテラスが近くにできてうれしく思います。

―実際に参加者と交流してみての感想

自分では全く想像もしなかった様々な視点からの考えに触れることができて、驚いたというか、感心しました。例えば、研究成果の価値を伝えるという観点は、高校生ならではの新しい視点だと思いました。

―今後の展望は

高校生も含め、より多くの方に参加していただけるようなイベントを企画していきたいです。メーリングリストでイベントの告知などを定期的に行っているのですが、より参加しやすくなるような工夫をしていきたいと考えています。

今回の取材では、プログラムの最初から最後まで参加者の皆さんと一緒にナノテラスについて学び、考えたことを発表し合いました。

協力してくださったSCCの皆さん、ありがとうございました!

この記事を読んでいる方々も、機会があればぜひナノテラスに足を運んでみてくださいね!

次回はいよいよ最終回。

シカゴ大学と本学工学部のコラボ企画の様子を紹介します!お楽しみに!

文?写真:学生広報スタッフ(小滝真悠、堀川みなる)

協力:量子科学技術研究開発機構(QST)NanoTerasu総括事務局
高度教養教育?学生支援機構学習支援センター
東北大学総務企画部広報室

関連リンク

2023年オープンキャンパス

問い合わせ先

総務企画部広報室
Email: koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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