2024年 | 東北大学で学びたい方へ
Campus Report ~知りたい!学生おトク情報~
キャリア支援センターに行ってみた
こんにちは、東北大学学生広報スタッフの小滝です。
今回は、本学の「キャリア支援センター」(川内北)に行ってきた様子を紹介します!
絶賛就職活動中の小滝が、センターの魅力や、近年の就活事情などについてお話を聞きました。
お話を聞いた方々
?門間由記子先生(高度教養教育?学生支援機構講師|キャリア支援センタースタッフ)
?王潔先生(同特任助教|キャリア支援センタースタッフ)
?奥山将人さん(法学部4年|キャリア支援センター利用者)
キャリア支援センターでできること
キャリア支援センターでは、全ての東北大生の進路サポートを行っています。キャリアイベントの開催及び就職やインターンシップの面接練習、OB?OGの情報などはもちろん、「何をすればよいかわからない...」という方も、経験豊富な職員の方々に個別に相談できます。
まずは、キャリア支援センターの門間先生、王先生の2名にお話を聞きました。
―コロナ前後で相談対応に変化は
門間先生:コロナ禍以前は対面のみの対応でした。新宿に、就職活動で東京に行く学生が利用できる拠点(現在は東京駅近郊のVIPラウンジ)があり、相談員が現地に赴き、東京でも相談対応をしていました。コロナの流行当初でも就職活動は進んでいくため、2020年にオンライン相談をスタートしました。
今では対面もオンラインも両方選択できるので、帰省や留学の際も柔軟に対応できます。
オンライン相談ですと、気分が乗らず、家から出るのが大変なときでも利用しやすいと思います。また、ご子息の進路を不安に思う保護者の方からの保護者相談も受け付けており、様々な方法で不安を解消できるように努めています。
―イベントに関しても教えてください
門間先生:「夏の企業Day」や「秋の企業Day」など、企業の方と近い距離で話せるイベントが特におすすめですね。大規模な説明会だと質問しづらいかもしれませんが、センターのイベントは質問しやすい雰囲気づくりに努め、イベント終了後も話をできるように設定しています。人事担当者は卒業生も多く、丁寧に対応いただける方が多いので、気軽に気になることを質問していただければと思います。
センターでは、参加するだけで就職活動を進めていけるようにイベント同士の関係性を捉えており、イベントに参加し、個別相談でイベント参加の振り返りを行い、就職活動の方針や自身の興味関心を明確にしていくことで、企業研究をはじめとする就職活動を進めていくことができます。
―たしかに、先日参加した「夏の企業Day」でも、参加学生の多くがイベント後も熱心に質問をしていました!
「早期化」する就活
―近年の就活生の傾向は
王先生:学部3年生になってから就職を考え始める人が多かったですが、キャリア教育系の授業を見てみると、最近では学部1、2年生の頃からキャリアを考える学生が増えているように感じます。
―民間企業や公務員に関わらず、選考が早期化しているとよく耳にします
奥山さん:私の時も、例年は4月に公務員試験の一次試験があったのですが、1か月ほど日程が前倒しされていました。民間企業に関しては、学部3年の3月よりも前に内々定をもらったという話も聞きました。
―キャリア支援に長らく携わってきた先生方は、企業や学生の動向にどのような変化を感じていますか
門間先生:進学や留学を視野に入れ、学部1、2年生の内に情報収集をする学生も増えており、学内のイベントでも参加率が高くなってきています。しかし、本格的に動き出すのは学部3年や修士1年という点では大きく変わらないと思います。
インターンシップに関しては、従来は短期間のプログラムに複数参加して情報を得た方が選考に有利だと考える方が多かったのですが、現在はインターンシップにこだわらず、産学協議会による「学生のキャリア形成支援に係る産学協働の取り組みの 4 類型」*のうち、タイプ1オープンカンパニー、タイプ2キャリア実習で情報収集を行い、タイプ3の5日間以上のインターンシップには、興味を明確にした後に数を絞って参加するようになりました。インターンシップ自体の選考が厳しくなってきているので、インターンシップ参加時までに興味?関心を明確にする必要性が出てきており、選考を通過できず焦る方もいらっしゃいます。
*「学生のキャリア形成支援に係る産学協働の取り組みの 4 類型」
産学協議会が学生のキャリア形成支援を産学協働で推進するとともに、就業体験を伴う質の高いインターンシップに改善していくことを目的とし、現状の取り組みを参考としてインターンシップを 4 類型に整理したもの。
―就職活動をする上で大切なことは
門間先生:正しい情報を得ることです。ネット上には様々な情報があふれていますが、全てが正しい情報ではありません。学生の就活支援サークルも活発に活動していて、早い時期から就活を始めないと、と焦ってしまうような雰囲気があるように思います。しかし、エントリーシートには「学生時代に力を入れたこと」(通称ガクチカ)の記入欄が大きく設けられているように、企業側は学生時代に何を?どのように学び、その経験をどのように生かしたいと考えているのかに関心を持っています。就活サークルでの活動に打ち込んだ、でも良いのですが、何かに打ち込む経験は社会人として働いていく中で自分の核となります。勉強やサークル、留学やボランティア、旅行など、学生時代に活動の幅を広げることは社会人生活を充実させるうえでも非常に重要です。また、インターンシップはあくまで採用選考の1つに過ぎないので、参加しなかったから就職できないわけではありません。焦らなくて大丈夫です。
焦らずに正しい情報を得ていただきたいと思いますし、1人で進めるのが大変であればキャリア支援センターを利用してください。
―現在、私も就職活動をしているのですが、「情報戦」という感じがします
門間先生:多くの情報があるからこそ、自分に必要な正しい情報を取得することは非常に大切です。また新聞やテレビニュースなど、従来からあるメディアを通じて社会や経済の動向を把握し、自分の希望する業界との関連性を整理することも企業研究?業界研究を進める有効な方法です。良い企業の基準も人それぞれで、何をやりたいのか、どこに行きたいのか、どのように暮らしたいのかによって変わってきます。人と比べず、自分の理想の進路を見つけていただければと思います。
王先生:私も相談対応をする中で、留学生の方でも情報源の多さに混乱しているように感じます。言語の壁もあって出だしがとても早い方ととても遅い方で大きく分かれていて、中間に位置する方が少ないと思います。
留学生の方だと、英語で仕事ができる企業に就職したくても、日本語がある程度話せないといけないという問題がネックになっていますね。
門間先生:企業側は日本語で情報発信するので、留学生の方は日本人学生以上正しい情報を取得することが難しいと思います。だからこそ、キャリア支援センターを活用いただくことで、時間を有効に使えると思っています。
オンラインでの採用活動が普及する中で、日本人学生も含めて情報交換が上手くできず、就職活動の悩みや不安、他者の状況について直接連絡を取れず、友達の友達のような方からもらった情報で不安になる学生も多いですね。オンライン化は地方の学生にとっては経済的にも労力的にもプラスな面はありますが、他の学生の動向が把握しづらかったり、周囲に相談できる相手がいなかったり、というマイナスの面もあります。
センターの方でも広報をしていますが、情報が届かず不安を抱えている方もいらっしゃると思います。
―私も友人とあまり就活の話題にならないのですが、話せるとやはり気が楽になります
門間先生:就活に関する情報を自分で探しに行かないといけないのは、今も昔も同じです。
従来の対面のセミナーだと、終わった後に皆さん前後左右の人と話すんですよ。周囲の人と情報交換して就活生のネットワークができていたんですよね。
今だとオンライン説明会が主流になりつつあるので、コミュニティができづらいのだと思います。
就活の成功談を聞いて落ち込んでしまう方もいらっしゃるので、自分と同じペース感で進める方と知り合って情報交換をする方が合っている場合もあります。
―たしかに、「内定○社!」と聞いて焦りを感じることがありますね
門間先生:努力の成果ではありますが、最終的に就職できるのは1社です。自分のできる範囲を把握し、しっかりと自己分析を行い、就職後の自分がキャリアを構築する姿を想像できる企業に応募できれば良いと思います。
利用者の声
実際に本センターを利用して、来年の春に公務員になられる奥山さん(法学部4年)に、詳しくお話を聞きました。
―利用目的は
主にキャリアイベントへの参加や面接練習などで利用していました。イベントとしては、学部3年生の2月頃に開催された業務説明会に参加しました。民間企業だけでなく官公庁も参加していたので、幅広い分野の話を聞くことができました。本格的に利用し始めたのは、公務員試験がだいぶ進んで面接が始まった頃からだと思います。
―本センターを利用しての感想は
特に面接に関しては、自分では気づけない部分が多くあるので、経験豊富な方に無料で見てもらえて、すぐにフィードバックをもらえたことがとてもありがたかったです。
―就職活動をする中での悩みや、その乗り越え方は
特に大変だったのは面接カードの作成や面接練習です。最初は内容を十分に詰められていなかったので、カードを書くのも面接に慣れるのも大変でした。何度も自分で書き直して添削していただいて...という繰り返しの中で克服していきました。
―奥山さんが感じる、本センターの強みや魅力とは
キャンパス内にあることだと思います。個別面談の予約が簡単に取れるので、相談したいときにぱっと行けるのは強みですね。
就職活動をする/始める東北大生へ
最後に、今回お話を聞いた方々にメッセージをいただきました!
王先生
私は、学生の皆さんは他の方に迷惑をかけるのではないかと遠慮しているように感じています。しかし、我々としてはすぐに助けたい、サポートしたいと思っているので、困りごとがあればぜひキャリア支援センターに来てほしいです。
学内にあることが強みですし、我々は仕事として支援を行っているので、プライバシーに関しても心配することなく利用できます。
門間先生
キャリア支援のプロが揃っているという点も強みですね。相談員はキャリアカウンセラーの国家資格を持っていますし、多くの事例を知っています。伴走者として就職活動をサポートしてくれるので、ぜひセンターを訪れてみてください。
就職活動が上手くいかないことで、自分に価値がないんじゃないかと落ち込んでしまう学生を毎年見ていますが、決してそのようなことはありません。就職活動は宝探しのようなもので、自分に合う企業や自分の魅力を探す作業だと思います。イベントに参加することで、仲間や相談できる人も増えていきます。ロールプレイングゲームのスタートとして、まずイベントに参加。次にセミナーに出て武器を獲得。夏に武器を増やして、秋には鎧をつけて戦って経験値を積んでいく、というようなイメージですね。勇者になる学生をサポートするのが私たち教職員です。
学生生活を楽しみながら自分のペースで就活を進めたいという方は、キャリア支援センターのコンテンツを活用し、必要なときに気軽に寄ってもらいたいです。個別相談やイベントの利用は特におすすめしたいところです。また、不安を抱えている方には我々がいつもそばにいるということを忘れないでいただければと思います。
奥山さん
ぜひキャリア支援センターを使い倒してください。就活を始める際、まずは一番安全安心で、学内にあるキャリア支援センターに行くことをお勧めします。在学中にどんどん利用してみてください。
いかに情報を収集できるかが鍵となってくる就職活動。
自力で行うにはいろいろと限界がありますが、キャリア支援センターにはOBOGの情報がそろっており、経験豊富な職員の方々の丁寧なサポートを受けることができます。
あとは、何といっても心身の健康管理ですね...。
1人で悩みすぎず、思い切って相談してみるのが良いと思います。
小滝も今回、様々なお話を聞く中で元気が出てきました...!
皆さんが、納得のいく進路を選択できますように。
以上、キャリア支援センターの紹介でした!
文?写真:学生広報スタッフ 小滝真悠
協力:キャリア支援事務室就職係
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問い合わせ先
総務企画部広報室
Email: koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)