本文へ
ここから本文です

医療機器の使用成績調査の利活用を促進する 統合型静脈疾患レジストリシステムを構築 ~医療現場の省力化?効率化と情報の信頼性を確保~

【本学研究者情報】

〇東北大学病院臨床研究推進センター開発推進部門 特任教授 池田浩治
ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 東北大学病院とサスメド株式会社(以下、「サスメド」)は静脈疾患に関する複数の医療機器などの使用成績調査(注1を一元化し、製造販売後データベース調査に活用できる「統合型静脈疾患レジストリシステム」(以下、「本レジストリ」)を構築しました。
  • 使用成績調査の情報収集にはこれまで医療現場で多大なる労力を要していましたが、本レジストリの稼働により労力の削減、効率の向上を図ることが可能となります。
  • 本レジストリはブロックチェーン技術(注2を用いることでデータの信頼性を十分に担保し、収集した使用成績調査の価値の向上と利活用の促進が期待されます。

【概要】

新規の医薬品、医療機器および再生医療等製品は、市販後にそれらを使用した成績等の調査を一定期間実施することが基本的に義務付けられています。この使用成績調査の情報はそれぞれの製品ごとに個別に収集されるため、医療現場では、複数製品の記録作業に多大な労力と時間を要しています。また、同一患者に使用した製品であっても情報が統合されることはなく、加えて信頼性が担保されていないため、十分な利活用が行われていないのが現状です。

東北大学病院とサスメドは、複数の静脈疾患関連学会および製造販売業者間の垣根を超え、静脈疾患に使用する複数の製品の使用成績調査を一元化できる本邦初の「統合型静脈疾患レジストリシステム」を構築しました。本レジストリにより、医療現場での負荷の軽減や業務効率の向上が期待されるとともに、ブロックチェーン技術を用いてデータの信頼性を担保することで、使用成績調査というリアルワールドデータの利活用を推進することが可能となります。

図1. 本件のスキーム

【用語解説】

注1.使用成績調査:医療機関から収集した情報を用いて、診療において、医療機器の副作用による疾病等の種類別の発現状況並びに品質、有効性および安全性等に関する情報の検出または確認のために行う調査

注2. ブロックチェーン技術:データ改竄耐性等に必要となるサスメド保有特許である特許第6563615号(不正検知システムおよび不正検知装置)、特許第6245782号(個人情報保護システム)、特許第6340494号(治療用アプリケーションの治験システム、治験管理用サーバ、および治験管理用プログラム)、特許第6530578号(不正検知システムおよび不正検知装置)、特許第6245783号(セキュリティシステムおよびこれに用いるノード装置)、ほかを実装

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学病院臨床研究推進センター開発推進部門
特任教授 池田浩治
TEL:022-717-7136
Email: review*crieto.hosp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学病院 広報室
TEL: 022-717-8032
E-mail: press.med*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

sdgs_logo

sdgs03

東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています

このページの先頭へ