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東北大学×NTT 社会や地域の課題解決に向けた 分野横断型共同研究を開始~リモートワールド?ロボティクス?超感覚における人間?社会拡張を通じ、多様な社会課題を解決~

【発表のポイント】

  • 日本電信電話株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:島田明、以下「NTT」)と、国立大学法人東北大学(宮城県仙台市、総長 冨永悌二、以下「東北大学」)は、社会や地域の課題を解決するため、東北大学の強みであるナノテラス※1、災害科学/医療、ロボティクスとNTTの人間拡張技術とIOWN※2を基盤として融合させた新たな価値の創出をめざし、さまざまな分野を横断したビジョン共有型共同研究を2024年9月より開始します。

【概要】

これまで東北大学とNTTはビジョン型共同研究として2期6年間の共同研究を実施してまいりました。第一期(2018-2020年)※3では、東日本大震災を経験した東北大学が持つ災害ビッグデータと、NTTが持つコミュニケーションサービス基盤技術を組み合わせることにより、安心?安全のいずれかが欠如した状態から、安心かつ安全な状態へ行動変容を実現する研究テーマに取り組みました。第二期(2021-2023年)※4では、災害だけでなく地球や社会?地域を正確に捉えた上で未来を予測し、しなやかに行動することでの「超レジリエンス社会」の実現と位置付け、共同研究テーマを創出しました。

第二期は以下の成果を創出しました。

① 被災予測デジタルツインを活用した意思決定支援

行政担当者等ができるだけ早い段階で災害の可能性を認知し、災害時に自ら適切な対応を取れることを目的とした被害予測デジタルツインの開発を行い、令和元年東日本台風において被害を受けた宮城県丸森町を対象に、実災害時の被害状況や避難所への避難率を再現するモデルを実現しました。デジタルツインにより災害対応の分析や最適化につながることができました。

② 次世代避難システム構築および地域住民の防災行動促進を目的とした介入モデル

東日本大震災発生からの13年間で蓄積した知見や備え?対策から、次世代の避難のあり方を提言し、その実現を目的としました。共同研究では新たな災害に備える価値観の醸成や行動変容を促す技術の確立、実現に必要な社会対応基盤の要件定義を行い、基本的な考えを「IRIDeS(※5)スタンダード」としてまとめました。

これまでの共同研究は、NTTと東北大学災害科学国際研究所が中心となり、災害対策の研究を行ってきました。第三期は、災害科学に加え、東北大学の次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」、及びNTTが推進するIOWN構想という新たな取り組みを活用し、加えて体制面を複数の組織や研究者を横断したものへと強化し、あらたなビジョン型共同研究をスタートします。

【用語解説】

注1.ナノテラス とは、宮城県仙台市青葉区の東北大学青葉山新キャンパスにある放射光施設である。正式名称は3GeV高輝度放射光施設であり、東北放射光施設計画として計画が始まり、2024年4月1日に運用開始した。特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律に云う特定放射光施設である。https://nanoterasu.jp/

注2.IOWN (Innovative Optical and Wireless Network)構想とは、革新的な技術によりこれまでのインフラの限界を超え、あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、多様性を受容できる豊かな社会を創るため、光を中心とした革新的技術を活用した高速大容量通信、膨大な計算リソース等を提供可能な、端末を含むネットワーク?情報処理基盤の構想です。2024年の仕様確定、2030年の実現をめざして、研究開発を始めています。

注3.https://group.ntt/jp/newsrelease/2018/08/28/180828a.html

注4.https://group.ntt/jp/newsrelease/2021/11/16/211116c.html

注5. IRIDeS  International 虎扑电竞 Institute of Disaster Science 東北大学災害科学国際研究所

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学産学連携機構
産学共創推進部
E-mail:sangaku-suishin*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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