本文へ
ここから本文です

新開発の8ビット量子アニーリングマシンを利用して東北大学とNECが将来のコンピュータシステムに関する共同研究を開始

【本学研究者情報】

〇大学院情報科学研究科
教授 小林広明
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 東北大とNECは、国産初の量子アニーリングマシンを利用して、社会的、科学的課題の解決に資するアプリケーションの共同研究を開始します。
  • 本共同研究により、量子コンピューティング技術において世界をリードし、我が国が進めるデータ駆動社会 (Society 5.0) の具現化に向けて必要な量子コンピューティング応用技術を生み出していきます。
  • 東北大学とNECは、今回の共同研究を契機に、量子コンピューティング技術の社会実装活動などをさらに加速していきます。

【概要】

量子アニーリングマシンは、従来のコンピュータでは組み合わせ爆発が生じて実用的な時間で解けない問題を瞬時に解き明かし、物流や人流における渋滞や混雑解消、高機能材料設計、量子AIの実現など多くの社会的、科学的課題解決に役立つ量子コンピュータの1つです。

国立大学法人 東北大学(注1)(以下 東北大学)と日本電気株式会社(注2)(以下 NEC)は、NECと国立研究開発法人 産業技術総合研究所(注3)(以下 産総研)が新たに開発した国産8量子ビット量子アニーリングマシンを利用し、将来のコンピュータシステムに関する共同研究を開始しました。

今回活用する8量子ビット量子アニーリングマシンは超伝導技術を利用し、ノイズに強く、量子重ね合わせ状態を長く維持したまま多量子ビット化が可能な構成を採用した新開発のマシンとなります。なお、インターネットを介して外部利用可能な国産量子アニーリングマシンは本マシンが国内初となります。また、それを活用した共同研究も今回が初となります。

東北大学とNECは今回の共同研究を契機として、津波避難経路の最適化など防災減災に資する量子コンピューティング技術の社会実装活動などをさらに加速していきます。

図1. 長コヒーレンス時間タイプの基本ユニットをベースに新開発した8量子ビットチップ。

【用語解説】

注1 国立大学法人東北大学
所在地:宮城県仙台市、総長:大野英男

注2 日本電気株式会社
本社:東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO:森田隆之
https://jpn.nec.com/

注3 国立研究開発法人産業技術総合研究所
所在地:茨城県つくば市、理事長 兼 最高執行責任者:石村和彦
https://www.aist.go.jp/

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院情報科学研究科
教授 小林広明
TEL: 022-795-7010
E-mail: koba*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学情報科学研究科広報室
鹿野 絵里
TEL: 022-795-4529
E-mail: koho*is.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

sdgs_logo

sdgs08sdgs09sdgs11

東北大学は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています

このページの先頭へ