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DNAナノポアの高効率膜挿入手法の開発

【本学研究者情報】

〇流体科学研究所?学際科学フロンティア研究所 助教 馬渕拓哉
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • DNAナノポアの人工細胞膜挿入を効率化するDNAナノポアプローブ技術を提案
  • DNAナノポアの人工細胞膜挿入をイオン電流計測により確認
  • DNAナノポアの膜挿入効率を従来手法の3倍以上に向上

【概要】

国立大学法人長岡技術科学大学 技学研究院 機械系の庄司 観准教授、五十嵐 正悟(機械創造工学専攻令和3年度修了、長岡高専出身)、大学院工学研究科 先端工学専攻材料工学分野の赤井 大夢(博士後期課程1年、函館高専出身)、小岩 滉宜(博士後期課程1年、一関高専出身)、大学院工学研究科 工学専攻機械工学分野の井澤 幸広(修士課程1年、群馬高専出身)らは、国立大学法人東北大学 流体科学研究所の馬渕 拓哉助教、大学院工学研究科 高橋 潤(修士課程2年)らの共同で、DNAナノポアを(注1)を効率的に人工細胞膜(注2)に挿入し、DNAナノポアを通過するイオン電流を計測する手法を開発しました。

本手法では、DNAナノポアが修飾された金ニードル電極(DNAナノポアプローブ)を用意し、本DNAナノポアプローブ上に人工細胞膜を形成します。その結果、DNAナノポアを物理的に人工細胞膜に挿入することが可能となり、従来研究に比べDNAナノポアの膜挿入効率を大幅に向上させることに成功しました。本手法の開発により、ナノポアセンサや分子ロボット?分子機械へのDNAナノポアの応用展開が促進されることが期待されます。

開発したDNAナノポアの人工細胞膜挿入技術の概略図。DNAナノポアを修飾した金ニードル電極上に人工細胞膜を形成することで、DNAナノポアが物理的に人工細胞膜に挿入される。

【用語解説】

注1)DNAナノポア
DNAによって構築されたナノメートルスケール(1ナノメートルは1ミリメートルの百万分の1で、1マイクロメートルの千分の1)の細孔。人工細胞膜に挿入されることで、溶液中のイオンが細孔内を通過する。

注2)人工細胞膜
両親媒性を有するリン脂質分子の自己組織化により形成される膜。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学流体科学研究所
助教 馬渕 拓哉(まぶち たくや)
電話 022-217-5225
E-mail mabuchi*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学流体科学研究所 広報戦略室
担当 内村 博子(うちむら ひろこ)
電話 022-217-5873
E-mail ifs-koho*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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