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2022年度から東北大学の新しい教養教育がスタートします

【発表のポイント】

  • 2022年度より、東北大学の教養教育「全学教育」※1の新しいカリキュラムがスタートします。
  • 未来社会に立ち向かうために必要な基盤となる学士課程教育を構築し、初年次から高年次学生、大学院生までを接続するカリキュラムと、現代的なリベラルアーツ※2を体系化した分野横断型カリキュラムを実現しました。
  • 情報通信技術(ICT)の高度化、グローバル化などの社会状況や教育環境の変化に対応した授業を推進します。

【概要】

東北大学では、未来社会に立ち向かうための基盤となる学士課程教育の新構築を重点戦略として掲げ、2018年度より全学教育の改革に取り組んできました。

改革以前と比較してリベラルアーツ教育をより未来社会に対応した形で強化するため、2022年度からのカリキュラムでは情報(数理データサイエンス)教育、国際教育、キャリア教育、地球規模課題からなる科目群を新設しました。体系化した分野横断型科目を、学部初年次から大学院学生まで提供します。また、本学のMOOC※3コンテンツを活用したセルフペースのオンデマンド型授業も開講します。本学の世界最先端の研究が時間割やキャンパス間の移動にとらわれない形で受講可能となります。

新しい全学教育では、ICTを活用した先進的授業実施への取り組みを推進します。本学の国際共修※4授業は国内最大規模の70科目を誇りますが、海外にいる学生や留学生と日本人学生がICTを用いて協働学修を行う授業を展開します。また、大規模な実施例として、数学における予習?復習重視型反転授業※5も挙げられます。複数クラスで同一の内容を扱う授業において、学修成果の向上を図ります。

開講科目を現代社会の様々な課題に対応するものとして再構成し、授業数を最適化することで教員の職務配分率を変え、研究活動を一層推進しつつ最先端の研究に裏打ちされた教育の充実を図ります。

研究型総合大学である本学の卓越した学術研究をより一層活かし、学生の挑戦心に応え、創造力を伸ばす教育を展開してまいります。

【用語解説】

※1 全学教育
本学の教養教育は、全ての学部?研究科?附置研究所による、全学総出動体制の教育であるところから、「全学教育」と命名しています。新しい全学教育は、部局の専門分野と担当科目の整合性を点検するとともに、科目群ごとに企画や運営にあたる部局を指定することで、各教員?各部局の専門性に応じた従来の体制を一層拡充した、研究型総合大学に相応しい実施体制の下で運営します。

※2 現代的リベラルアーツ
現代的リベラルアーツとは、地球規模で変革する社会に生きる人材を育成するには普遍的な教養で十分か、という問いへの応答を概念として据え、そのような知識と技能を獲得するための科目です。今回の改革では、現代的リベラルアーツと普遍的な教養をバランスよく学修できる環境の整理を柱の一つといたしました。

※3 MOOC
MOOC(Massive Open Online Courses:大規模公開オンライン講座)とは、世界中に登録者を持つ、新しいオンライン学習サービスです。本格的な大学の講義を無料で受けられるもので、本学では2016年度より、世界最先端の研究と"東北?仙台"という地域の独自の教育から、旬な話題や社会問題、災害など、なじみやすくわかりやすいトピックをシリーズで配信しています。
参考(東北大学オープンオンライン教育開発推進センター)

※4 国際共修
国際共修とは、言語や文化背景の異なる学生同士が、グループワークやプロジェクトなどでの協働学習体験を通して、多様性を受容?理解しようとする姿勢を身につけ、また自分の価値観を見直し、新たな価値観を創造する学習体験を指します。
参考(東北大学国際共修クラス)

※5 予習?復習重視型反転授業
反転授業とは、受講者が新しい知識を事前に個別学習したうえで授業に臨み、授業ではその内容についての演習を行う、予習を重視した授業スタイルです。従来型の授業で知識をインプットし、自宅で演習によりアウトプットしていた場を「反転」させる教育方法です。
さらに本学の数学では、自宅での復習教材として、米国数学協会(MAA)が提供するオンラインを用いた数学の宿題システムであるWeBWorKを組み入れ、予習?復習の双方を重視した構成としました。予習部分に共通動画を取り入れることと、個々の学生ごとに異なる問題が宿題として科されるシステムを用いることで、同一名称の授業科目が複数クラスで開講されている場合の教育水準をそろえます。受講学生の理解度に応じた自学自習を組み込むことで、授業を個別最適化し、数学の理解の向上を図ります。

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学教育?学生支援部教務課
担当 齋藤、浅利
電話 022-795-7578
E-mail kyom-k*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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