2017年 | プレスリリース?研究成果
世界初:哺乳類における「硫黄呼吸」を発見 - 酸素に依存しないエネルギー代謝のメカニズムを解明 -
東北大学大学院医学系研究科の赤池孝章(あかいけ たかあき)教授らのグループは、ヒトを含む哺乳類が硫黄代謝物を利用した新規なエネルギー産生系(硫黄呼吸と命名)を持つことを、世界で初めて明らかにしました。本研究は、哺乳類が酸素の代わりに硫黄代謝物を使用してエネルギー産生していることを明らかにした科学史に残る画期的な発見です。今回の新しい「硫黄呼吸」メカニズムの発見は、老化防止?長寿対策、肺気腫や心不全などの慢性難治性呼吸器?心疾患、がんの診断?予防?治療薬の開発に繋がることが期待されます。
本研究成果は、2017年10月27日10時(英国時間、日本時間10月27日18時)に、英国科学誌「Nature Communications」に掲載されました。
ポイント
- ヒトを含む哺乳類は酸素呼吸によってエネルギーのほとんどを産生しており、生命活動を維持するためには酸素が必須であると考えられていた。
- このたび、酸素の代わりに硫黄代謝物を利用した「硫黄呼吸」が、哺乳類のエネルギー産生に関与していることを世界で初めて発見した。
- この発見により、老化防止?長寿、呼吸器?心臓疾患やがんの診断?予防?治療についての新薬の開発が期待される。
酸素呼吸と硫黄呼吸
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科環境保健医学分野
教授 赤池 孝章(あかいけ たかあき)
電話番号:022-717-8164
Eメール:takaike*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院医学系研究科?医学部広報室
講師 稲田 仁(いなだ ひとし)
電話番号:022-717-7891
FAX番号:022-717-8187
Eメール: pr-office*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)