2017年 | プレスリリース?研究成果
一次繊毛形成を制御する酵素のペルオキシソーム局在化機構を解明-ペルオキシソームの新たな機能の可能性‐
研究のポイント
- 一次繊毛の形成機構に関しては不明な点が多く存在していたが、プロテインキナーゼNDR2のペルオキシソームへの局在化が一次繊毛形成に重要な役割を担うことを発見
- ペルオキシソームが一次繊毛形成という新たな機能に関与している可能性を見出した
- 本成果は繊毛病やペルオキシソーム病の病因解明にも貢献することが期待される
概要
東北大学大学院生命科学研究科情報伝達分子解析分野の阿部彰子(博士後期課程大学院生)と水野健作教授らのグループは、九州大学生体防御医学研究所の藤木幸夫教授のグループとの共同研究により、一次繊毛形成に関わるプロテインキナーゼNDR2がペルオキシソーム上に局在することを発見し、NDR2のペルオキシソームへの局在化が一次繊毛形成に重要な役割を担うことを発見しました。
本研究によって、ペルオキシソームは一次繊毛形成に必要なシグナル分子を繋留する場としての新たな機能を有していることが示唆されました。本研究成果は、一次繊毛形成におけるペルオキシソームの新たな役割の存在の可能性を示したことに加え、繊毛病やペルオキシソームの形成不全によって引き起こされるペルオキシソーム病の病因解明に貢献することが期待されます。
本研究成果は、2017年3月10日発行のThe Journal of Biological Chemistry誌に掲載されました。
一次繊毛の構造と機能
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
担当 水野 健作 (みずの けんさく)
電話番号:022-795-6676
Eメール:kmizuno*biology.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか(たかはし さやか)
電話番号:022-217-6193
Eメール:lifsci-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)