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国際宇宙ステーション(ISS)?「きぼう」日本実験棟において植物と線虫を用いたライフサイエンス実験をスタートさせます

東北大学大学院生命科学研究科の髙橋秀幸(たかはしひでゆき)教授(宇宙環境適応生態分野)、東谷篤志(ひがしたにあつし)教授(ゲノム継承システム分野)らと宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究グループは、それぞれ植物(アサガオ、イネ)や線虫(Cエレガンス)を用いた微小重力環境下でのライフサイエンス実験を実施します。

本実験は、米国ケネディ宇宙センターから打上げ予定の、米国SpaceX社のドラゴン補給船により、国際宇宙ステーションに届けられ、「きぼう」船内実験室で行われるものです。

打上げは、当初2014年12月中を予定していましたが、米国時間12月16日に実施された燃焼試験時に起きた問題を詳しく調査するため、2015年1月6日以降に延期されました。

植物を用いた微小重力環境下でのライフサイエンス実験

実験容器とアサガオ生育の様子。

植物の茎や根の先端部は伸長成長する過程で、首を振るように円状の運動(回旋転頭運動)を行います。アサガオのつる巻きには、この運動が不可欠であり、髙橋教授らはこの回旋転頭運動と植物の重力応答の関係を分子レベルで明らかにし、植物が持つ生存戦略としての「よじ登る」仕組みを解明します。

線虫を用いた微小重力環境下でのライフサイエンス実験

線虫フライト用サンプル。右上、シリンジ内の線虫の拡大写真。

宇宙では、微小重力の影響を受けて、宇宙飛行士の骨や筋肉が萎縮することが知られています。東谷教授らは、これまでの宇宙実験による成果で、宇宙で育てた線虫(体長1 mmの小さなモデル動物)の筋肉タンパク質の遺伝子発現が低下し、筋量が減少することを見出してきました。そこで今回の宇宙実験では、この線虫の筋量が低下する過程での遺伝子の変異や変化(エピジェネティックな制御も含めて)、またその遺伝子の変異や変化が世代を経て子孫に受け継がれる可能性を4世代に渡って調べます。

問い合わせ先

東北大学大学院生命科学研究科生態システム生命科学専攻
教授 髙橋 秀幸/教授 東谷 篤志
Tel:022-217-5714
E-mail:hideyuki*ige.tohoku.ac.jp(髙橋)/ahigashi*m.tohoku.ac.jp(東谷)
(*を@に置き換えてください)

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