2014年 | プレスリリース?研究成果
ハワイに惑星大気観測専用望遠鏡T60観測施設を開所~福島県飯館村からハワイ?ハレアカラ山頂へ移設~
惑星プラズマ?大気研究センターは、1999年より福島県飯舘村において、国内唯一の惑星大気観測専用60cm望遠鏡を用いた観測?教育活動を実施してきました。しかし、2011年3月の震災に伴う原子力発電所事故により、空間放射線量が毎時6.5マイクロシーベルトに達し、長時間滞在を要する望遠鏡観測が困難となりました。このため代替地を検討し、ハワイ?ハレアカラ山頂の観測条件が最適と判断しました。これをハワイ大学に打診したところ、震災復興の助けにもなれば、と快諾を得ました。
以来、飯舘村にある望遠鏡をハワイ?ハレアカラ山頂へ移設するプロジェクトを開始いたしました。山頂が国立公園内にあるため、工事許可を得るために予想外の困難に直面する等、紆余曲折がありました。しかし、その都度、東北大学のスタッフに加えてハワイ大学や現地の業者と協力して問題を克服し、移設プロジェクトを推進してまいりました。
本年9月には、皆様のご支援?ご協力のもと、ハレアカラ山頂において新たなドーム建物と移設した望遠鏡による「惑星大気観測専用望遠鏡T60観測施設」が完成し、ファーストライトデータを取得することができました。また、これを機会に、東北大学とハワイ大学天文学研究施設間で科学協力合意書を締結する運びとなりました。9月8日に、ハワイ?ハレアカラ山頂においてT60観測施設の開所式を行い、加えて、同日に科学協力合意書の署名式をハワイ大学?天文学研究施設?マウイ先端技術研究センターにて行いました。
問い合わせ先
東北大学大学院理学研究科惑星プラズマ?大気研究センター
准教授 坂野井 健
Tel:022-795-6609
FAX:022-795-6406
E-mail:tsakanoi*pparc.gp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)