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低消費電力と長期信頼性に優れる相変化メモリ材料の開発-不揮発性相変化メモリへの応用を目指す-

   東北大学大学院工学研究科知能デバイス材料学専攻の須藤祐司准教授、小池淳一教授、(齊藤雄太、鎌田俊哉、隅谷真志各大学院生)らのグループは、耐熱性に優れる低融点Ge-Cu-Te系相変化メモリ材料の開発に成功しました。この成果によって、相変化メモリの欠点であるデータ書換消費電力を低減できるだけでなく、高温環境下でデータが消失してしまう問題を解消できます。
  

  今回開発した相変化材料は、Ge、CuおよびTeからなる化合物であり、融点は520℃程度でありながら、約240℃の高い結晶化温度を持っています。また、アモルファス相の耐熱性を評価した所、170℃で10年間の保持が可能であり、Ge-Sb-Teアモルファス相に比して極めて耐熱性に優れています。本Ge-Cu-Te系相変化材料は、既存のGe-Sb-Te系よりも融点が100℃程度低く消費電力を低減できると共に、125℃以上の環境下でも10年間データを保持できるため、高速USBメモリなどばかりでなく、自動車分野など高温環境下で使用できる不揮発性相変化メモリを実現できます。今後、相変化メモリデバイスを作製し、書換速度など相変化メモリとしての性能を検証していきます。

 

   尚、本研究成果は、2010年11月25日より開催される相変化記録研究会シンポジウム(開催場所:熱海KKRホテル)にて発表する予定です。
 

 詳細(プレスリリース本文)PDF

 

[問い合わせ先]
東北大学工学研究科 知能デバイス材料学専攻 須藤
TEL/FAX: 022-795-7338
E-mail: ysutou*material.tohoku.ac.jp  (*を@に置き換えて下さい)

 

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