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1チャンネルあたり320 Gbit/s の超高速波長多重光伝送に世界で初めて成功 --10 分の1 の波長数で長距離大容量光伝送を実現--

東北大学電気通信研究所の中沢正隆教授(光通信工学)の研究グループは、時間領域光フーリエ変換と呼ばれる波形歪み除去技術により、1チャンネルあたり320 Gbit/s の光信号の波長多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)伝送に世界で初めて成功しました。これはWDM に おいて1チャンネルあたり従来の30 倍と、世界最高の伝送速度を達成したものです。

我々は、光時分割多重(OTDM*3: Optical Time Division Multiplexing)という技術を用いて1波長あたりの伝送速度を320 Gbit/s まで高速化することにより、僅か5 波で1.6 Tbit/s の容量を実現し、525 km 伝送させることに成功しました。特に、我々が提案した時間領域光フーリエ変換と いう手法をDPSK*4 (Differential Phase Shift Keying:差動位相変調)方式に適用することにより、 320 Gbit/s という超高速光信号に対してもマージンの大きな高安定長距離伝送を実現している点 が特徴です。これにより利用する波長数は10 分の1 以下で済み、また伝送速度は30 倍に達しま す。

この成果は9月下旬にオーストリアで開催されるヨーロッパ光通信国際会議(ECOC2009)にお いて発表を行なう予定です。

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